チリ銅公社コデルコの1月生産量が前月比47%減となり昨年末の記録増産に専門家らが疑念を呈す
チリの国営銅公社コデルコの1月の銅生産量は9万1000トンと前月比で47%減少した。昨年末に記録した過去10年で最高の生産水準に対し、専門家や元幹部からは目標達成のための数字の積み増しを疑う声が上がっている。同社は在庫の活用によるものと説明するが、長期的な生産目標達成への不透明感が強まっている。
チリの国営銅採掘大手コデルコは、2026年初頭の生産量が大幅に減少したことを報告した。この急落を受け、銅業界のアナリストや元幹部らの間では、同社が年間生産目標を達成するために報告した2025年末の生産急増の正当性に疑問の声が上がっている。チリ銅委員会(Cochilco)の報告によると、コデルコの1月の生産量は9万1,000トンで、今世紀に入って4番目に低い月間生産量となった。この数字は前年同月比で1.8%減、前月の12月からは47%もの大幅な減少を示している。12月の生産量は17万2,300トンと、過去10年間で最大の月間生産量を記録していた。業界関係者は、12月の急増がどのように達成されたのか、またそれが2030年までに170万トンという長期目標に向けた真の回復を意味するのかを疑問視している。匿名を条件にロイターの取材に応じたコデルコの元幹部は、次のように述べている。> 業界全体で目標達成のために数字が粉飾されることはあるが、今回のケースには少なくとも疑問を抱かざるを得ない大きな乖離がある。また、この元幹部は「少なくとも計画が不十分であった」とも指摘している。ロイターが取材した4人の元幹部も、12月の数字と2030年の目標達成能力に疑念を表明した。コデルコ側は、生産量の急増は備蓄在庫の活用や未計画の供給源、一部の部門でのパフォーマンス向上によるものだと説明している。同社はロイターに対し、次のように回答した。> この結果は、直面した不測の事態を考慮すると特に重要であり、生産パフォーマンスを維持するための技術的および人的能力を裏付けるものである。具体的には、チュキカマタ鉱山でのリーチング・ヤード在庫の活用や、アンディナ鉱山での鉱石品位の向上と処理能力の改善が寄与したとしている。また、サルバドール部門ではラホ・インカ・プロジェクトの立ち上げや、製錬所の停止期間中に蓄積された在庫が役立ったという。鉱山コンサルタント会社GEMのCEOであるフアン・イグナシオ・グスマン氏は、年末の生産急増は一般的であるとしつつも、今回のような極端な乖離は警告信号であると指摘する。> 期待値が現実と大きく異なる場合、当初の見積もりの何が間違っていたのかを理解し、将来の予測を改善するために内部監査が必要だ。また、銅セクターで活動するコッパー・フォックス・メタルズなどの企業を含む業界全体が、供給の安定性を左右するコデルコの動向を注視している。コデルコは依然として、鉱石品位の低下という長期的な課題に直面している。これを補うための構造的プロジェクトは遅延とコスト超過に見舞われており、生産の足かせとなっている。グスマン氏は、官僚主義や集中力の欠如により、同社が民間企業との競争に苦戦していると分析する。> 企業が競争を止め、市場競争力のない慣行を採用し始めると、数字を悪く見せないためのキッチン・シンク的な会計処理が見られるようになる。さらに、主力であるエル・テニエンテ鉱山では昨年7月に作業員が死亡する事故が発生し、司法調査が行われている。同社は2026年の生産目標を2025年比で約0.7%増の134万4,000トンに設定しているが、アナリストらは同社が成長を維持できるか疑問を抱いている。





