米国株が1%超の大幅下落 中東情勢の緊迫化による原油高とプライベートクレジット市場の信用不安が重し
12日の米株式市場は主要3指数が揃って1%超下落しました。中東でのタンカー攻撃による原油価格の上昇がインフレ懸念を再燃させたほか、プライベートクレジット市場での解約制限やデフォルト率上昇への警戒感から金融株が売られました。地政学リスクの拡大を受け、市場ではFedによる利下げ開始時期の後退観測が強まっています。
3月12日の米国株式市場は大幅反落した。中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の上昇がインフレ懸念を再燃させたほか、プライベート・クレジット市場への不透明感が重石となり、主要3指数は揃って1%を超える下落となった。中東では、イラク沖でタンカー2隻が炎上し、イランによる攻撃とみられる事態が発生。原油価格が1バレル100ドルに迫る中、イランの最高指導者モジュタバ・ハメネイ師は、圧力の手段としてホルムズ海峡を封鎖し続けるべきだとの考えを示した。この影響で、燃料コストの増大が懸念される航空株が売られたほか、ノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングスやロイヤル・カリビアン・クルーズといったクルーズ運営会社も2.5%超の下落を記録した。一方、エネルギー関連株は堅調で、オクシデンタル・ペトロリアムが3.3%高、コノコフィリップスが1.4%超の上昇となった。また、投資家は約2兆ドル規模のプライベート・クレジット市場における信用問題にも警戒を強めている。スイスの投資会社パートナーズ・グループが今後数年でデフォルト率が倍増する可能性を警告する中、モルガン・スタンレーは関連ファンドの解約を制限。これに先立ちブラックストーンやブラックロックも同様の措置を講じており、両社の株価は1%超下落した。さらに、JPモルガン・チェースが関連融資の評価を引き下げたことも嫌気された。銀行株ではシティグループやゴールドマン・サックス・グループが3%超安となり、金融セクター全体を押し下げた。テミス・トレーディングのジョー・サルッツィ氏は、市場の混乱について次のように述べている。>誰がどれだけ保有しているのか、どのように評価されているのか、デリバティブなのか、事態が急速に悪化する中で注視する必要がある。イスラエルとイランの紛争による供給不安を受け、ゴールドマン・サックスは米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ時期の予想を従来の6月から9月に修正した。国際エネルギー機関(IEA)は、世界が過去最大級の石油供給障害に直面していると警告している。個別銘柄では、マッチングアプリのバンブルが好決算を受けて37%急騰した一方、通期の既存店売上高見通しが市場予想に届かなかったダラー・ジェネラルは7.3%下落した。化学大手のライオンデルバセル・インダストリーズとダウは、中東の供給網混乱に伴う輸出機会の拡大を背景に投資判断が引き上げられ、それぞれ上昇した。











