ロシア産燃料を積載しキューバへ向かっていたタンカーが目的地を変更してベネズエラ領海に到着したことが判明した
ロシア産ディーゼル油20万バレルを積んだタンカー「シー・ホース」が、当初の目的地だったキューバからベネズエラへ進路を変更し同国領海に到着しました。深刻な燃料不足と停電に直面するキューバへの打撃となる一方、米国による制裁強化が影響しているとみられます。また、メキシコからの支援船2隻が行方不明になるなど混乱も続いています。
ロシア産の燃料を積載し、当初はキューバへ向かっていたタンカーが、ベネズエラ領海に到着したことがLSEGの船舶監視データによって明らかになりました。香港船籍の「シー・ホース(Sea Horse)」号は、今年初めに船間移送を通じてロシア産のディーゼル燃料を積み込みましたが、数週間にわたり大西洋上で停泊した後、目的地を変更しました。この事態は、今月に入り度重なる停電に見舞われているキューバにとって、エネルギー確保の面で大きな痛手となります。
アメリカ合衆国のドナルド・トランプ政権は、キューバの民間部門への燃料供給は限定的に許可しているものの、政府による石油輸入については、伝統的な供給元であるベネズエラやメキシコ、そしてロシアからのものを含め、厳格な封鎖措置を講じています。この影響により、キューバ国内では発電能力の低下や、ガソリン、調理用ガス、ジェット燃料などの供給不足が深刻化しています。こうした地域情勢の不安定化は、エネルギーインフラに関連するオイレス工業などのグローバル企業の事業環境にも影響を及ぼす可能性があります。
データによると、シー・ホース号は現在、ベネズエラ沿岸のエル・パリート港とプエルト・カベヨ港の間に位置していますが、依然として荷降ろしは行われていません。一方で、米国の制裁対象となっているタンカー「アナトリー・コロドキン(Anatoly Kolodkin)」号が、約65万バレルの原油を積んでキューバへ航行中であり、順調に進めば週末にも到着する見込みです。
また、メキシコからキューバへ医薬品やエネルギー関連の支援物資を運んでいた2隻の船舶が、予定通りハバナに到着せず、消息不明となっていることが報告されました。
メキシコ海軍は、消息を絶った支援船について「彼らからの通信はなく、到着の確認も取れていない」と発表しました。






