中東情勢の緊迫化でドルが2週連続の上昇となり円は一時159円台後半まで下落し為替介入への警戒感が一段と強まる
中東での紛争拡大懸念から安全資産とされるドルが買われ、主要通貨に対して2週連続で上昇しました。円は一時1ドル159円台後半まで値下がりし、片山財務相が為替介入の可能性を示唆して強い警戒感を示しています。米国内のインフレ継続や消費の堅調さを受け、FRBによる早期利下げ観測は年内後半まで後退するとの見方が強まっています。
2026年3月13日、ニューヨーク市場においてアメリカ合衆国ドルが主要通貨に対して上昇し、2週連続の週間プラス圏を維持する勢いを見せている。中東での緊張が高まる中、投資家は安全資産へと資金を振り向けており、エネルギー価格の変動に敏感な通貨が圧迫されている。ドナルド・トランプ大統領は、制裁対象となっているロシア産の原油購入に対する30日間の部分的適用除外を認めた直後、イランに対して非常に厳しい措置を講じると表明した。これは、イスラエルとイランの紛争によって高騰した価格を抑制する狙いがある。原油価格の急激かつ長期的な上昇は、原油輸入に大きく依存している日本や欧州連合域内の経済に深刻な打撃を与える一方、米国は過去10年近く原油の純輸出を続けており、比較的影響を受けにくいと考えられている。コーペイのチーフ・マーケット・ストラテジスト、カール・シャモッタ氏は市場の動向を次のように分析している。> 「グローバルな投資家はクロスボーダーのエクスポージャーを解消し、資金を安全資産に移動させ、エネルギー純輸入国が発行する通貨を売っている」外国為替市場では、ユーロ/ドルが0.4%下落し1.1466ドルで推移した。主要通貨に対するドルの強さを示すドル指数は0.4%上昇の100.10を記録し、週間では1.1%の上昇となっている。一方でシャモッタ氏は、市場が双方向のリスクに直面していると警告した。> 「戦争が長引くにつれ、テヘランとワシントンの双方は交渉の場に戻る強い動機を持っており、早ければ今週末にもメンツを保てる形での合意に達する可能性がある」経済指標では、1月の米個人消費支出が予想をわずかに上回る伸びを示した。根強いインフレ基調と中東情勢の悪化を受け、エコノミストの間では連邦準備制度理事会(FRB)が当面の間、利下げに踏み切らないとの見方が強まっている。カーソン・グループのグローバル・マクロ・ストラテジスト、ソヌ・バルギーズ氏は次のように指摘している。> 「最新の個人消費支出(PCE)インフレデータは、中東危機以前からインフレ状況が芳しくなかったことを示している」> 「連邦準備制度理事会(FRB)にとってすでに大きな頭痛の種であった問題がさらに深刻化しており、2026年まで利下げは行われず、今年後半には利上げの議論さえ始まる可能性がある」このようなインフレ圧力の継続は、コルゲート・パルモリブのような一般消費財メーカーのコスト構造にも影響を及ぼす可能性があり、投資家の注目を集めている。市場では、FRBによる最初の利下げ時期の予想が9月まで後退した。欧州中央銀行(ECB)の政策理事会を来週に控え、投資家は原油高が利上げを促す可能性を注視している。しかし、燃料輸入への依存度が高い経済圏での金融引き締めは成長の重荷になるとの懸念も根強い。ラボバンクのFX戦略責任者、ジェーン・フォーリー氏は次のように述べている。> 「ホルムズ海峡を通過する海運がしばらく影響を受ける可能性があることは非常に明白だ」> 「1ヶ月および3ヶ月のユーロ/ドル見通しを、従来の1.16ドルからそれぞれ1.14ドルと1.15ドルに引き下げた」アジア市場では、ドル/円が一時1ドル=159.69円まで下落し、2024年7月以来の安値を更新した。片山さつき財務相は、円安が国民生活に与える影響を注視し、必要な措置を講じる用意があると言及した。> 「日本は人々の生活に影響を与える円の動きに対し、必要な措置を講じる用意がある」シャモッタ氏は、輸入コストの増大を招く通貨安に対し、当局が厳しい見方をする可能性が高いと指摘し、今後数日から数週間のうちに円買い介入への圧力が高まる可能性があると述べた。一方、暗号資産市場では、グレイスケール・ビットコイン・ミニ・トラスト(BTC)に関連するビットコイン価格が4.5%上昇し、9日ぶりの高値となる73,374ドルを記録した。











