米政府の制裁対象となっていた中国の石油ターミナルがシノペックによる権益売却を経て正式に運営を再開させた
米政府の制裁対象となっていた中国山東省の石油ターミナルが、シノペック傘下企業による権益売却を経て運営を再開しました。この施設はイラン産原油の取り扱いを理由に制裁を受け稼働を停止していましたが、地元港湾業者への資産譲渡により制裁の影響を解消した形です。2月末には売却後初となる原油タンカーの接岸も確認されました。
中国の山東省に位置し、アメリカ合衆国の制裁対象となっていた石油ターミナルが、所有権の変更を経て業務を再開しました。この施設は、イラン産の原油を制裁対象の船舶で扱ったとして昨年10月に制裁を受け、数ヶ月間にわたって稼働が停止していました。
貿易関係者やタンカー追跡データによると、国有石油大手シノペックの物流部門である中石化冠徳控股有限公司が、同ターミナルの50%の持分を地元の港湾運営会社に売却したことで、再び運用が可能になったとのことです。同社は2月27日、資産を約24億1000万人民元(約3億5000万ドル)で売却し、清算と資産処分を開始したと発表しました。売却先の詳細は明言されていませんが、以前から同施設の半分を所有していた日照港裕廊に関連する地元港湾当局が関与しているとみられます。
Vortexa Analyticsの船舶追跡データによれば、2月28日には200万バレルのイラン産原油を積載したタンカーが同ターミナル(日照実華)のバースに接岸しました。これは所有権変更後、最初期の荷揚げ作業の一つとなります。シンガポールなどの市場関係者は、この拠点が再稼働したことで、これまで制裁を恐れて回避されていた原油の物流ルートが正常化に向かうと注視しています。
このターミナルは、超大型原油タンカー(VLCC)が接岸可能な3つのバースを備えており、かつてはシノペックの原油輸入量の約5分の1を処理していました。今回の所有権移転は、二次制裁のリスクを回避しながら、エネルギー供給の安定を図る戦略的な動きと評価されています。









