トランプ大統領がイランとの協議と攻撃延期を表明したことで原油価格が大幅に下落し世界株は大幅な反発を記録した
トランプ米大統領は23日、イランとの間で敵対関係の解消に向けた生産的な協議が行われているとして、エネルギー施設への攻撃を5日間延期すると表明しました。イラン側は協議の事実を否定していますが、市場では緊張緩和への期待から原油価格が10%超下落し、米ダウ平均が600ドル超上昇するなど世界的に株価は大幅に反発しました。
米国のドナルド・トランプ大統領が、イランとの間で敵対関係の解消に向けた協議が行われていると述べたことを受け、23日の金融市場では原油価格が暴落し、世界的に株価が反発した。トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、中東での紛争を完全に解決するための「非常に良好で建設的な対話」が行われたと主張。これに伴い、イランのエネルギーインフラへの軍事攻撃計画を5日間延期すると発表した。
イラン側はこの主張を即座に否定したが、市場には楽観論が広がった。ニューヨーク株式市場では、主要指数が大幅に上昇。ダウ工業株30種平均は前日比631.00ドル(1.38%)高の46,208.47ドル、S&P500種株価指数は74.51ポイント(1.15%)高の6,580.99、ナスダック総合指数は299.15ポイント(1.38%)高の21,946.76で取引を終えた。小型株で構成されるラッセル2000指数も2.5%上昇し、投資家心理の改善を裏付けた。

エネルギー市場では、供給懸念の緩和から原油価格が急落した。米WTI原油先物は前日比9.61%安の1バレル88.84ドル、北海ブレント原油先物は10.94%安の99.90ドルを記録した。インガルス&スナイダーのシニア・ポートフォリオ・ストラテジスト、ティム・グリスキー氏は市場の反応について次のように述べている。
誰を信じるべきか判断が難しいところだが、イラン側が強く否定しているにもかかわらず、トランプ氏が戦争解決に向けてイランの誰かと対話を始めようとしているのは確かなようだ。
債券市場では、紛争の直撃を受けていた英国の2年債利回りが17ベーシスポイント低下し4.409%となった。投資家はイングランド銀行による利上げ期待を縮小させ、欧州中央銀行(ECB)に対する利上げ予想も後退した。米国でも10年債利回りが4.348%に低下し、借入コストの上昇圧力が和らいだ。為替市場ではドルが軟調に推移し、ユーロ/ドルは0.37%高の1.1613ドルで取引された。
スタンダードチャータードのG10外国為替リサーチ責任者、スティーブン・イングランダー氏は市場の現状を次のように分析している。
市場は最悪の事態が過ぎ去ったと言っているわけではなく、今後数日以内に最悪の事態が顕在化する可能性が低くなったと見ている。








