欧州委員会はLNG供給の安定確保に向けガス輸入の事前承認規則を柔軟化し手続きの遅延を回避する方針を固めた
欧州委員会は18日までにガス輸入規則の運用に関する指針を公表し、アゼルバイジャン産などのLNG輸入時に求められる事前承認を柔軟化する。イラン情勢の緊迫化を受けて、手続きの遅延による貨物の停滞や他地域への転売を防ぎ、来冬に向けた備蓄を確実にする狙いがある。なお、ロシア産ガスの段階的廃止方針に変更はない。
欧州連合(EU)は、液化天然ガス(LNG)の供給を安定させるため、輸入規制の運用を柔軟化する方針を固めた。外交筋がロイターに語ったところによると、イラン情勢の緊迫化が世界のLNG流通を混乱させ、欧州への供給が滞る懸念が生じているためだ。欧州委員会は3月18日までに、ロシア産ガスの段階的廃止を目的としたEU法に基づく規則の適用に関する新たな指針を提示する。この措置は、ロシア産排除の取り組みが、エネルギー安全保障上の脆弱な時期にある欧州のガス供給を意図せず阻害することを防ぐためのものだ。

現在検討されている規則の緩和は、主に事前承認制度に関するものである。この制度では、特定の非ロシア諸国からのLNG出荷について、到着の5日前に原産地証明を税関当局に提出する必要がある。この規制緩和で最も影響を受けるのは、昨年EUのガス輸入の4%を供給したアゼルバイジャンである。一方、ノルウェーや米国といった主要供給国は、ロシア産混入のリスクが低いとみなされ、すでに事前承認の対象から外れている。
エネルギー業界団体のユーロガスは、承認手続きの遅延が供給網に致命的な影響を与えかねないと警告している。
柔軟なLNG貨物が、事前承認の不明確さや保留を理由に、港で停滞したり、海上で立ち往生したり、アジアへ転送されたりすることは、到底許容できない。
ナチュラル・ガス・サービス・グループなどのエネルギーインフラ関連企業も市場の動向を注視する中、EU当局は、厳格すぎる規制運用が次冬に向けたガス貯蔵の積み増しを妨げ、地域のエネルギー安全保障を脅かすことを危惧している。今回の指針は、ロシア産ガスの廃止方針自体には影響を与えないとしている。











