米投資ファンドのエリオットが商船三井の株式を相当数取得し資本効率の向上や不動産事業の再評価を求めていることが判明
米投資ファンドのエリオット・マネジメントが商船三井の株式を相当数取得し、株主還元の拡充や資本効率の改善を求めていることが関係者の話で分かりました。同ファンドは不動産子会社ダイビルの再上場検討なども促しており、市場評価の抜本的な向上を求めています。商船三井は今月末に新たな中期経営計画を公表する予定です。
米投資ファンドのエリオット・インベストメント・マネジメントが、日本の海運大手、商船三井の株式を「相当規模」取得したことが、関係者の話で明らかになった。エリオットは同社に対し、株主還元の強化や資本効率の向上を働きかけているという。関係者によれば、エリオットは商船三井に対し、不動産ポートフォリオの抜本的な見直しや、子会社であるダイビルの再上場を検討するよう求めている。商船三井は2022年に、都心の一等地に優良資産を持つダイビルを完全子会社化し、上場を廃止していた。現時点でエリオットの正確な保有比率は判明していない。日本国内では、アクティビストによる活動が企業のガバナンス改革や事業ポートフォリオの刷新を加速させている。エリオットは、バルク船やタンカー、フェリーなど900隻を超える商船三井の船隊価値が、市場で正当に評価されていないとみている。同社の競合には、日本郵船や川崎汽船が名を連ねる。商船三井は、昨年3月末時点で0.67倍に低迷していた株価純資産倍率(PBR)を、中長期的に1倍以上に引き上げる方針を示している。東京証券取引所がPBR1倍割れの企業に対して資本効率の改善を要請するなか、同社は株主還元と成長投資の両立を強調してきた。海運業は市況の波が激しいサイクル産業であるため、安定収益の比率を高めることを目指している。エリオットは近年、日本市場での攻勢を強めており、今月にはトヨタ自動車に対し、グループ会社の豊田自動織機への買収条件を引き上げさせるなど、大きな成果を上げた。これまでにも東京ガスや住友不動産への投資実績があるほか、エリオットが株主となっている関西電力が、関連会社であるきんでんの株式売却を検討しているとも報じられている。一方で、海運業界はイランを巡る情勢の緊迫化というリスクにも直面している。紛争の影響が懸念されるなか、先週には商船三井が所有するコンテナ船がペルシャ湾で停泊中に軽微な損傷を受ける事案が発生した。






