テスラがより小型で安価な新型SUVを開発中 上海工場などで生産を検討していることが複数の関係者の話で判明
テスラが既存のモデル3やYよりも小型で安価な新型コンパクトSUVの開発を進めていることが、複数の関係者の話で明らかになりました。この新型車は主に上海工場での生産が検討されており、バッテリーの小型化などで価格を大幅に抑える計画です。自動運転車への注力から、再び普及型EVの拡充へ舵を切る動きとして注目されます。
米国の電気自動車(EV)大手であるテスラが、現行モデルよりも小型で安価な新型EVの開発を進めていることが、関係者の話で明らかになった。この新型車はコンパクトSUVとして設計されており、既存の「モデル3」や「モデルY」の派生モデルではなく、全く新しい車両になるという。
関係者によると、同社はここ数週間でサプライヤーに対し、部品の仕様や製造プロセスに関する詳細な協議を開始した。生産拠点については、主に中国での製造が予定されているが、将来的に米国や欧州への拡大も視野に入れている。新型SUVの全長は約4.28メートルと、主力のモデルYよりも大幅に短くなる見通しだ。

今回のプロジェクトは、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が2024年に低価格EV計画を一度白紙に戻し、ロボタクシーや人型ロボットへの注力を宣言した後の動きとして注目されている。新型車が完全自動運転を前提としたものか、あるいは人間が運転する大衆車市場への回帰を意味するのかは依然として不透明だが、ある従業員は次のように述べている。
テスラは、多くのグローバル市場において、無人運転車両が本格的に普及し規制当局に受け入れられるまでには、まだ何年もかかると認識している。
この戦略の背景には、完全自動運転の普及や規制承認には時間がかかるという現実的な判断があるようだ。運転制御機能を残すことで、工場の稼働率を維持し、販売台数を確保する狙いがあるとみられる。
新型車は、モデル3の販売価格(中国で約3万4000ドル、米国で約3万7000ドル)を大幅に下回る価格設定を目指している。コスト削減のため、バッテリー容量を抑えて航続距離を短縮するほか、シングルモーターの採用や、車体重量をモデルYより約0.5トン軽い1.5トン程度に抑える計画だという。
テスラはかつて、2030年までに年間2000万台を販売するという野心的な目標を掲げていた。これは、現在の世界首位であるトヨタ自動車の約2倍に相当する規模だ。しかし、2万5000ドルの低価格EV(通称「モデル2」)の開発は停滞し、その間に中国の競合他社が安価なEVを次々と投入している。マスク氏は過去に、人間が運転する低価格EVを作ることは「無意味で愚かだ」と発言していたが、市場環境の変化が戦略に影響を与えている可能性がある。
市場では現在、テスラの時価総額は約1.3兆ドルに達しており、その評価はロボタクシーやAI技術への期待に支えられている。同社は今月中に、ハンドルやペダルのない2ドアのロボタクシー「サイバーキャブ」の生産を開始する予定だが、公道走行に必要な規制当局の認可取得状況などは依然として不明確なままだ。









