ソフトバンクとAEPが米オハイオ州に10ギガワット規模のAIデータセンターとガス発電所を建設 333億ドル投資
ソフトバンクグループと米電力大手AEPは、オハイオ州の連邦所有地に10ギガワット規模のAIデータセンターとガス発電所を建設する。日本側が333億ドルを投じるこの計画は、日米間の貿易協定の一環として進められ、AI分野での主導権確保を目指す。環境への影響を懸念する声がある一方、電力料金への負担軽減も期待されている。
アメリカ合衆国エネルギー省は20日、ソフトバンクグループ株式会社と電力大手アメリカン・エレクトリック・パワー(AEP)が提携し、オハイオ州の連邦所有地に大規模なガス火力発電所とAIデータセンター・キャンパスを建設すると発表した。このプロジェクトは、日本と米国の広範な貿易協定の一環として進められる。ソフトバンク傘下のSBエナジーは、オハイオ州パイク郡にあるポーツマス・サイトに9.2ギガワットのガス発電所を建設し、10ギガワット規模の人工知能(AI)サーバー倉庫に電力を供給する計画だ。建設されれば、これらは世界最大級の施設となる。1ギガワットは約100万世帯の電力を賄うことができる規模に相当する。ポーツマス・サイトは冷戦時代に核兵器用の濃縮ウランを製造していた場所で、これまで数百の建物の除染作業に数十億ドルが投じられてきた。今回の官民パートナーシップには、日本側からの333億ドルの資金提供が含まれる。この投資は昨年10月に合意された日米貿易協定の一部であり、原子力発電や希少地球資源(レアアース)などのプロジェクトに全米で550億ドルを投資することを約束したものだ。両国は、電子部品分野における中国の支配力を弱めることを目指している。ハワード・ラトニック商務長官は、このプロジェクトの意義を次のように述べた。> 「この歴史的な貿易協定を通じて、330億ドル規模の電力プロジェクトのような重要な事業により、わが国の再工業化を推進している。」また、SBエナジーはオハイオ州南部での送電網の増設・改修に向けて、AEPオハイオに42億ドルを投資する。ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長は、今回の合意について次のようにコメントした。> 「この取引は米国の人工知能(AI)におけるリーダーシップを強化し、エネルギーとコンピューティング能力の確保に貢献する。」クリス・ライトエネルギー長官は、連邦資産の活用の重要性を強調した。> 「米国政府は連邦所有地などの資産を活用して発電能力を高め、雇用を創出し、米国がAI競争で確実に勝利を収めるようにしている。」一方で、AI需要に対応するためのデータセンター建設が、家庭や企業の電気料金を押し上げるのではないかという懸念も広がっている。ホワイトハウスやIT・電力業界はこの不安の解消に努めている。ハーバード大学教授でエネルギー専門弁護士のアリ・ペスコ氏は、これまで電力会社はデータセンター向けの費用を一般家庭に転嫁してきたと指摘するが、今回の枠組みは解決策になる可能性があるとの見解を示した。> 「今回の発表は、データセンターの送電費用を一般の利用者ではなく、データセンター側に負担させるという新しい方向性を示唆しているのかもしれない。」しかし、環境保護団体からは批判の声も上がっている。シエラクラブのニール・ワゴナー氏は、ガス火力発電所の建設が数十年にわたる地域汚染や温暖化ガスの排出につながると警告した。> 「数十年にわたる新たな汚染を容認することは、現政権が優先順位を誤っていることの新たな証左だ。」

