インドネシア政府は原油高に伴う財政赤字の上限突破を懸念しパーム油やニッケルへの追加課税を検討している
インドネシアのアイルランガ経済担当調整相は13日、中東情勢の緊迫化による原油高が続いた場合、財政赤字がGDP比3%の法定上限を上回る可能性があると述べた。政府は予算への影響を抑えるため、パーム油やニッケルなどの主要産品への追加課税や歳出削減を検討している。原油価格が115ドルに達する最悪のシナリオでは赤字幅が4%を超える見通しだ。
インドネシアのアイルランガ・ハルタルト経済担当調整相は、中東での紛争に伴う世界的な原油価格の高騰が続いた場合、同国の財政赤字が法定上限である国内総生産(GDP)比3%を突破する可能性があるとの認識を示した。政府は予算への圧迫を回避するため、パーム油やニッケル、金、銅といった主要コモディティへの追加課税を検討している。

アイルランガ氏は閣僚会議後の会見で、世界最大のパーム油生産国であり、ニッケルの主要産出国でもある同国が、資源価格の上昇を背景に税収を確保する方針を明らかにした。これには、ニッケル28キャピタルが注力するニッケルや、バリック・ゴールドが手掛ける金、さらにはカッパー・フォックス・メタルズが関連する銅などの鉱物資源が対象となる可能性がある。
プラボウォ・スビアント大統領は、原油価格の上昇による経済的影響を最小限に抑えるため、緊縮財政措置を講じる可能性を示唆した。アイルランガ氏によれば、イランでの戦争が長期化し、原油価格が高止まりするシナリオでは、支出削減や成長率の鈍化を許容しない限り、財政赤字を3%以内に抑えることは極めて困難になるという。
これらは我々が議論しなければならないシナリオであり、赤字制限を突破する必要がある場合には緊急命令を発令する選択肢もある。
政府が作成したシミュレーションでは、3つの異なる展開が想定されている。第1のシナリオでは、紛争が5カ月間続き、今年の原油価格が平均86ドルとなった場合、ルピア相場は1ドル=1万7000ルピアまで下落し、財政赤字は3.18%に達する。原油価格が平均97ドルとなった第2のシナリオでは、経済成長率が5.2%に低下し、赤字は3.53%まで拡大する。さらに、平均115ドルに達する最悪のケースでは、財政赤字はGDP比4%を超える見通しだ。
エネルギー市場では、米国や国際エネルギー機関(IEA)が供給懸念を和らげるための措置を講じているものの、中東情勢による供給混乱がそれを上回り、原油価格は上昇基調を強めている。こうしたエネルギーコストの上昇は、製造業全般にも波及する恐れがあり、オイレス工業株式会社のような産業機器メーカーのコスト構造にも影響を及ぼす可能性がある。
13日の市場では、ブレント原油先物が前日比0.9%高の1バレル101.34ドル、ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油先物は0.3%高の95.99ドルで取引された。ゴールドマン・サックスは、中東のエネルギーインフラへの被害やホルムズ海峡での混乱を背景に、3月のブレント原油価格が平均100ドルを超えると予測している。









