インド政府が財政赤字目標の維持に向け緊縮策を検討しインフラ投資を優先
インド政府は中東情勢に伴う原油高の中でも、2026/27年度の財政赤字目標であるGDP比4.3%の維持を目指しています。一部の省庁で予算執行を抑制する緊縮策を検討する一方で、経済成長に不可欠な道路や鉄道などのインフラ投資は優先的に継続する方針です。補助金の増加や減税による減収を、支出の効率化で補う構えです。
インド政府は、2026年4月1日に始まった新年度の財政赤字目標について、現時点で差し迫ったリスクはないとの認識を示している。中東情勢の緊迫化による影響を注視しつつも、経済成長の鍵となるインフラ投資を最優先する方針だ。
政府関係者によると、予算の執行能力が低い省庁を対象とした歳出抑制などの緊縮策が検討されている。しかし、道路、鉄道、空港といった資本支出については、雇用創出と成長維持に不可欠であるとして、継続的な投資を行う意向だ。

インド政府は2月、2026/27年度の財政赤字目標を対GDP比4.3%とし、前年度の4.4%から引き下げる計画を打ち出した。しかし、イランを巡る紛争の影響でブレント原油などの価格が高騰しており、連邦政府の財政を圧迫している。政府はすでに燃料価格の上昇を抑えるために物品税の減税を実施している。
エコノミストの間では、政府が財政目標を達成できないとの懸念も出ている。スタンダードチャータード銀行は、対GDP比で0.7〜0.9ポイントの乖離が生じると予測している。これに対し、政府関係者の一人は予算予測の即時修正を否定した。
予算予測を修正するためには、現在の状況が少なくとも2〜3ヶ月は持続する必要がある。
政府は、世界的な商品価格の上昇に伴い、肥料や石油製品への補助金支出が増加すると見込んでいる。当初予算では1兆8,300億ルピー(約196億9,000万ドル)が計上されていたが、これを上回る可能性がある。また、燃料への物品税減税により、歳入の減少も避けられない見通しだ。
さらに、国内政治の状況も影響している。4月9日から29日にかけてインドの主要4州で州議会選挙が行われる予定であり、野党が政権を握る州も含まれることから、燃料価格の大幅な引き上げは政治的なリスクが高いと判断されている。
追加支出の一部は、補助金の効率化や各省庁の事業における節約によって相殺される見込みだ。政府関係者は、資本支出が引き続き最優先事項であることを強調している。今年度の連邦政府の資本支出は、前年度の10兆9,600億ルピーから12兆2,200億ルピー(対GDP比約4.4%)に増加する計画となっている。








