世界株が小幅続伸し月間での上昇を維持する見通しだがAI関連の売りやイラン情勢が相場の重石として意識される
世界株は堅調な企業業績を背景に小幅続伸し月間での上昇を維持する見通しです。一方でNvidiaの株価下落に伴うAI関連への警戒感やイラン核合意を巡る地政学リスクが相場の重石となっています。日本ではインフレ鈍化や生産指標の弱含みを受けBOJの利上げ観測が後退しており、政府内では円安への警戒感が強まっています。
世界市場は金曜日、過去最高値に迫る水準で小幅に上昇しました。AI分野への支出に対する懸念や地政学的な緊張による市場の乱高下は見られるものの、月間ベースではプラス圏を維持する勢いです。ソシエテ・ジェネラルの米国株式戦略責任者、マニッシュ・カブラ氏は、市場が「極めて堅実」なファンダメンタルズに再び注目していると指摘しています。
「私がファンダメンタルと言うとき、それは利益サイクル、成長サイクル、そして成長の広がりを指しています。」
世界全体の株価指数は0.2%上昇し、欧州のSTOXX 600指数も好決算を背景に0.4%上昇しました。しかし、AI関連の支出や技術革新によるビジネスへの影響、さらに米国とイランの緊張が投資家心理の重石となっています。ハイテク株中心のナスダック先物は横ばいで推移していますが、前日の市場ではエヌビディアが市場予想を上回る決算と強気の見通しを発表したにもかかわらず、株価は5%以上下落して取引を終えました。IGの市場アナリスト、トニー・シカモア氏は、現在の高いバリュエーションで同社株を追いかける準備が市場にできていない可能性を示唆しています。
地政学リスクも注視されています。オマーンの仲介により、スイスで核合意再開に向けた交渉が行われましたが、軍事衝突を回避するような画期的な進展は見られませんでした。ウェストパック・グループのシニアエコノミスト、マンタス・バナガス氏は、市場が依然として軍事的な緊張の高まりを警戒していると述べています。この影響で原油価格は上昇し、ブレント原油は1.3%高の1バレル71.65ドルとなりました。

為替市場では、英国の補欠選挙でキア・スターマー首相率いる労働党が敗北したことを受け、ポンド/ドルが0.1%上昇し1.349ドルとなりました。また、日本では東京都区部のインフレ鈍化や予想を下回る鉱工業生産データが発表され、日銀の利上げ判断を難しくしています。高市早苗首相がハト派的な考えを持つ2名の日銀審議委員候補を提示した直後のデータとなりました。片山さつき財務相は円安に対し、「強い緊張感を持って注視している」と述べ、政府としての警戒感を示しました。
ドル/円は156.16円付近で横ばい、ユーロ/ドルは0.07%上昇し1.1805ドル近辺で推移しています。また、安全資産とされる金スポット価格は0.15%下落し、1オンス5,178.29ドルとなりました。







